M&Aの仲介会社

M&A(企業買収)は、日本ではあまり良いイメージが持たれていません。というのも、お金で会社を買うけれども、従業員は使い捨てにするという先入観を持ってしまうからです。しかし、M&Aのもつ社会的意義を知れば、その先入観も変わることでしょう。

 

では、どのような社会的意義があるのかというと、優良な企業の継承がまずあります。どれほど優れた技術があり多くの取引先から信頼されていたとしても、それが一人の経営者によって成り立っているとすれば大きな問題があります。それは後継者がいなくなれば、会社の存続も危ういということです。従業員の中から、次代を担える経営者を見けることができればいいのですが、経営者はそう簡単に育てる事はできません。

特にオーナー経営者が舵取りをしてきた中小企業では、後継者の不在に悩むケースが増えてきています。日本では戦後のベビーブームに生まれた団塊の世代が、経済発展を支えてきましたがもはや仕事を引退する年齢になっています。その団塊の世代の経営者がいる会社では、後継者の不在は切実な問題です。

そこで後継者がいないならば、M&Aを利用して第三者の優れた経営者に会社を引き継いでもらい、運営してもらったほうが従業員の雇用や商品を守ることが出来ます。買収する企業にとっても、なにもないところから事業を起こすよりも、成功をしている事業をそのまま引き継ぐほうが短期間で利益を得ることが出来ます。

また市場の成長・拡大にもM&Aは役立ちます。大企業に買収されると、これまでは取引ができなかった企業と手を組めるようになりますし、人材の交流もできるようになります。そうした中で、単独の会社だけでは成し得ない成長を遂げることができます。

そうして、M&Aによる優良な企業の継承などが行われていくと、業界全体の勢力図も変化していきます。その中で、競争に打ち勝った企業はシェアを拡大し、敗れた企業は撤退します。その流れの中で、消費者にて提供されるサービスは向上し、価格が下る動きも出てきます。